Debridement 空とわたしと本棚と Fev 2019 ②
今年の2月は暖かい。
春を予感させるような陽気と空気のぬくもりが、いつもより漂っている。
そうして、3月を迎えないままに、もう春の日々を予測している。
沈丁花の花もつぼみの膨らみをまし、
冬の厳しさを忘れて緑の小さな芽が準備を始めている。
いつもの3月が、いつもの2月になって来ている気がする。
こうして少しずつ繰り上がって新しい季節感になじんでいくのだろうか。
自分でも気づかない間に。
季節季節に感じる幸福が、少しずつ記憶の彼方へ去ってゆくような気がする。
我が身を振りかえると、幸福の定義が少しずつ増幅して変化している。
小さいころは、節分の豆まきに喜び、
寒い中走り回った後のあたたかいストーブに喜び、
そんな中で春の香りをかいで幸せな気分になったものだった。
幸福の王子はいま何を思っているだろう。
THE HAPPY PRINCE and Other Stories
Oscar Wilde
retold in simple language
by Marie Stuart
illustrations
by Gwen and Shirley Tourret
( Ladybird Books Longhborough)
Tea Point