3月の晴天が続く。
2月の重みは追いやられ、冷たい風が吹こうが、もはや春の兆ししか見当たらない。
今年の春はにぎやかで、梅と杏子と沈丁花がいちどに花を開かせた。
心は穏やかにならず常にかき乱れているのに、
春の豊かな芽の息吹は、負けずに新しい方向を夢見させる力がある。
バーバちゃんのあたたかいおおらかな心は、
いつになってもふわふわで、お日様をいっぱいに浴びたまくらのよう。
春いっぱいのやさしいかおりと陽光と、
のどかな時間がゆったりと流れている。
バーバちゃんと とんできたぼうし
神沢利子 作
山脇百合子 絵
(偕成社 1978)
Tea Point
ゼラニウムのハーブティ