Debridement 空とわたしと本棚と Avr 2019 ⑤
雨上がりの春の空は豊かだ。
かすかに花と新緑の香りが漂い、
日差しはほどよくまぶしく、
くもは自由に羽をのばして空を漂う。
慣れないことが多く、
現実をいまだに受け入れにくく、
ひたすら疲れて夜を迎えても、
また、翌日には日は輝くことを
思い出させてくれる。
自分はもはや輝くことはかなわなくとも、
たくさんの星のなかの、
そのひとつの太陽に
光を受けて生きている。
なにかひとつでも、
みのまわりのなにかを大切に想って、
ちいさなことに喜びながら、
バーバちゃんと春の日差しのもとで
ゆっくりお散歩していたい。
バーバちゃんのおきゃくさま
神沢利子 / 作
山脇百合子/ 絵
(1980 偕成社)
Tea Point
紅茶とパイとビスケット