Debridement 空とわたしと本棚と Fev 2019 ③
2月の空。
いかにも、という2月の空。
うまくいかない日は立て続けに、そのうまくいかないことが襲ってくる。
そのときは事態の重たさに気持ちがなえるが、
しかし、よくよく考えてみると、そんなにうまく収まる方がおかしいのだ。
生きている限り、岩棚をのぼり、道を曲がり続け、石に躓き、
冷や汗をかく。
生きている限り、摩擦はおきるのだ。
空気の中をすすみ、重力とたたかっているその瞬間瞬間で。
人間は、箱にいれたたくさんの小さなビー玉のように、
転がってはぶつかり流れ、またぶつかって進んでいくのだ。
安楽さやあたたかさや、雪降るなかにぱちぱちと暖炉の炎を見つめる特権、
そして柔軟で楽しみを大事にし、心地よく眠りに落ちる幸せ、
これらは、少なくとも今は、慣れ親しんだ安全な物語の中にもとめよう。
それでもじゅうぶん、心はなぐさめられるはず。
WINTER STORY
JLL BARKLEM
(1980 William Collins Sons & Co Ltd)
Tea Point
ブラックベリーのお茶とバタートースト