Debridement 空とわたしと本棚と Juillet 2018 ①
7月に入り、一日目の早朝から、夏まっさかりのひざし。
強い南風に、梅雨はどこかへ消え去ってしまった。
洗濯物は熱風をあびて瞬く間に乾く。
地面の砂が水分をなくし、紫陽花が急速に鮮やかさを失う中、
太陽の光を一身に受け、すくすくと育っていく植物もある。
時が流れるなか喜ぶ一瞬をもつ人間もいれば、
悲しさで打ちひしがれる人間もいる。
生物は不思議の循環に満ちている。
ともあれ、一生物として、夏は天体にとりわけ心が
動く季節でもある。
長い歳月をかけて、人類が天体の不思議と向かい合ってきた
歴史の絵巻に、大理石の背景がより重厚さを与え、
古来の書物をひも解いているような気分になる。
天動説の絵本
安野 光雅
(1979 福音館書店)
Tea Point
コショウの効いたチャイ