Debridement 空とわたしと本棚と Août 2018 ⑤
夏と秋が入り混じった日差しに、春のような大風。
これも台風が近づいている兆しだからなのか。
窓に吹き付ける細高い音を聞いていると、
なぜか不思議と忘れられた冒険心が湧き起ってくる。
遠くカリブといえば、どうしても常夏の、バカンス気分満載の
ゆったりした雰囲気を思い起こしてしまう。
海や太陽の明るさとまったく無縁の状況にいても、せめて心はそちらへ
飛ばしてみたくなる。
しかも、ミステリーの女王のしかけたミステリーとなれば、
ぜひこの時期にこそ読みふけりたい。
場所と空間と、時には時代を超えて楽しめるのも本の世界の魅力だ。
カリブ海の秘密
永井 淳 訳
(1977 ハヤカワ文庫)
Tea Point
バター・パンのプディング